2012年10月14日日曜日

[新古今和歌集]西行・1

<西行・1・新古今和歌集>

津の国の難波の春は夢なれやあしの枯葉に風渡るなり


訳・津の国の難破の春景色は夢のような気持ちがする。今は蘆の枯れ葉に風が吹き渡っているよ。

2012年10月13日土曜日

[新古今和歌集]藤原俊成・2

<藤原俊成・2・新古今和歌集>


昔思ふ草の庵のよるの雨になみだな添へそ山ほととぎす

訳・昔を思って涙にくれている草庵での夜の雨の中に、そんな悲しそうに鳴いて私の涙をさらに加えさせないでくれ、ほととぎすよ。

2012年10月12日金曜日

[新古今和歌集]藤原俊成・1

<藤原俊成・1・新古今和歌集>

又や見む交野のみ野の桜狩花の雪散る春のあけぼの

訳・再び見ることがあろうか。交野の御料地の桜狩りで、花が雪のように舞い散る春の明け方のこの美しい景色を。

2012年10月11日木曜日

[新古今和歌集]後鳥羽院

<後鳥羽院・新古今和歌集>

見渡せば山もとかすむ水無瀬川夕べは秋と何思ひけむ

訳・はるかに見渡すと山のふもとがかすんで水無瀬川の趣も深い。夕暮れの景色は秋がよいと、どうして今まで思っていたのだろう。春の夕暮れも趣深いことだよ。

2012年10月10日水曜日

[古今和歌集]伊勢・2

<伊勢・2・古今和歌集>

冬枯れの野べとわが身を思ひせばもえても春を待たましものを

訳・冬枯れの野べであると自分の身を思ってみると、ああして燃えてでも春を待つのになあ。

2012年10月9日火曜日

[古今和歌集]伊勢・1

<伊勢・1・古今和歌集>

春霞立つを見すててゆく雁は花なき里にすみやならへる

訳・春霞が立ちこめるのを見捨てて北へ帰る雁は、花の咲かない里に住みなれているのか。


2012年10月8日月曜日

[古今和歌集]清原深養父

<清原深養父・古今和歌集>

冬ながら空より花の散りくるは雲のあなたは春にやあるらむ

訳・冬でありながら、空から花が散ってくるのは、雲のむこうはもう春なのだろうか。