2012年10月7日日曜日

[古今和歌集]素性法師・2

<素性法師・2・古今和歌集>

われのみやあはれと思はむきりぎりす鳴く夕かげのやまとなでしこ

訳・私だけがしみじみかわいいと思うのだろうか。きりぎりすが鳴く夕日の光の中に咲く大和なでしこよ。

2012年10月6日土曜日

[古今和歌集]素性法師・1

<素性法師・1・古今和歌集>

見わたせば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける

訳・はるかに見渡すと柳と桜をまぜ合わせて、都が春の錦だったのだなあ。(秋の山の紅葉<錦>に対して、都を張るの錦と見立てた。)

2012年10月5日金曜日

[古今和歌集]壬生忠岑・2

<壬生忠岑・2・古今和歌集>

春日野の雪間をわけておひいでくる草のはつかに見えし君はも

訳・春日野の雪の消え間を分けて生え出てくる草のように、わずかに姿が見えたあなたよ。どうしていらっしゃるのか恋しいことです。

2012年10月4日木曜日

[古今和歌集]壬生忠岑・1

<壬生忠岑・1・古今和歌集>

久方の月の桂も秋はなほもみぢすればや照りまさるらむ

訳・月にある桂の木も秋にはやはり紅葉するので、秋の月は他の季節よりも明るく照り輝くのであろうか。

2012年10月3日水曜日

[古今和歌集]凡河内躬恒・3

<凡河内躬恒・3・古今和歌集>

風吹けば落つるもみぢ葉水清み散らぬ影さへ底に見えつつ

訳・風が吹くと落ちるもみじの葉が水面に浮いているが、水が清らかなので散っていないもみじの影までも水の底に見え見えするよ。

2012年10月2日火曜日

[古今和歌集]凡河内躬恒・2

<凡河内躬恒・2・古今和歌集>

夏と秋と行きかふそらのかよひぢはかたへすずしき風や吹くらむ

訳・夏と秋とがすれちがう空の通路は、秋の通る片側だけ涼しい風が吹いているだろうか。

2012年10月1日月曜日

[古今和歌集]凡河内躬恒・1

<凡河内躬恒・1・古今和歌集>

春の夜のやみはあやなし梅花色こそ見えね香やはかくるる

訳・春の夜の闇はわけがわからない。(闇の中に隠して)梅の花の色は見えないけれど、香りが隠れるのだろうか、いや隠れはしない。