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2012年9月9日日曜日

[万葉集]防人歌・4

<防人歌・4・万葉集>

防人に行くは誰が背と問う人を見るが羨しさ物思もせず

訳・防人に行くのは誰の夫かと尋ねる人を見るのはうらやましいことです。何も思いわずらいもしないで。

2012年9月8日土曜日

[万葉集]防人歌・3

<防人歌・3・万葉集>

草枕旅行く夫なが丸寝せば家なるわれは紐解くかず寝む

訳・旅する夫が服を着たままで寝るならば、家にいる私は紐をほどかずに寝よう。

2012年9月7日金曜日

[万葉集]防人歌・2

<防人歌・2・万葉集>

韓衣裾に取りつき泣く子らを置きてそ来ぬや母なしにして

訳・着物の裾に取りついて泣く子供たちを置いてやって来たよ。母親もいないのに。

2012年9月6日木曜日

[万葉集]防人歌・1

<防人歌・1・万葉集>

父母が頭かき撫で幸くあれていひし言葉ぜ忘れかねつる

訳・父母が私の頭をなでて、無事でいなさいと言った言葉を忘れることができないでいるよ。

2012年9月5日水曜日

[万葉集]東歌・3

<東歌・3・万葉集>


稲つけばかかる吾が手を今夜もか殿の若子が取りて嘆かむ

訳・稲をつくのでひびやあかぎれができる私の手を、今夜もお屋敷の若様が手に取って嘆かれるでしょうか。

2012年9月4日火曜日

[万葉集]東歌・2

<東歌・2・万葉集>

信濃道は今の墾道刈株(はりみちかりばね)に足踏ましなむ履着(くつは)けわが背

訳・信濃への道は新しく切り開いた道です。切り株に足を踏みつけなさるでしょう。くつをはいていきなさい、私の夫よ。

2012年9月3日月曜日

[万葉集]東歌・1

<東歌・1・万葉集>

多摩川に曝す手作さらさらに何そこの児のここだ愛(かな)しき

訳・多摩川でさらす手織りの布がさらさら流れるように、さらにどうしてこの娘がこんなにひどくかわいいのだろう。


2012年9月2日日曜日

[万葉集]大伴家持・5

<大伴家持・5・万葉集>

新しき年の始めの初春の今日降る雪のいや重け吉事

訳・新しい年の始めである初春の今日降る雪のようにいよいよ重なれよ、めでたい事が。

2012年9月1日土曜日

[万葉集]大伴家持・4

<大伴家持・4・万葉集>

うらうらに照れる春日に雲雀あがり情悲しも独りしおもへば

訳・のどかに照っている春の日にひばりが舞い上がり、物悲しくなってくるよ。一人で物思いにふけっていると。

2012年8月31日金曜日

[万葉集]大伴家持・3

<大伴家持・3・万葉集>


わが屋戸のいささ群竹吹く風の音のかそけきこの夕かも

訳・わが家のささやかな竹の茂みに吹く風の音がかすかに聞こえてくるこの夕暮れよ。

2012年8月30日木曜日

[万葉集]大伴家持・2

<大伴家持・2・万葉集>


春の野に霞たなびきうら悲しこの夕かげに鶯鳴くも

訳・春の野に霞がたなびいて物悲しい。夕暮れの光の中で鶯が鳴いているよ。

2012年8月29日水曜日

[万葉集]大伴家持・1

<大伴家持・1・万葉集>


春の苑紅にほふ桃の花下照る道に出で立つ少女

訳・春の園の紅に美しく咲いている桃の花。その色が下に映えている道に出て立つ乙女よ。

2012年8月28日火曜日

[万葉集]市原王

<市原王・万葉集>

一つ松幾代か経ぬる吹く風の声の清きは年深みかも

訳・この一本の松は何代経ているのか。吹く風の音が清らかなのは年を重ねているからか。

2012年8月27日月曜日

[万葉集]遣唐使母

<遣唐使母・万葉集>


旅人の宿りせむ野に霜降らばわが子羽ぐくめ天の鶴群

訳・旅人が宿りをする野に霜が降ったら、わが子を羽で包んでおくれ。空を飛ぶ鶴の群れよ。

2012年8月26日日曜日

[万葉集]中臣宅守

<中臣宅守・万葉集>

畏みと告らずありしをみ越路の手向に立ちて妹が名告りつ

訳・畏れ多いと言わずにいたのに、越前へ行く道の手向に立ってあの人の名を言ってしまったよ。

2012年8月25日土曜日

[万葉集]狭野茅上娘子・2

<狭野茅上娘子・2・万葉集>

わが背子が帰り来まさむ時の為命残さむ忘れたまふな

訳・あなたが帰っていらっしゃる時のために私は生きていましょう。忘れないで下さい。

2012年8月24日金曜日

[万葉集]狭野茅上娘子・1

<狭野茅上娘子・1・万葉集>


君が行く道のながてを繰り畳ね焼きほろぼさむ天の火もがも

訳・あなたが流されて行く長い道を、たぐり寄せてたたんで焼き滅ぼす天の火があってほしい。

2012年8月23日木曜日

[万葉集]高橋虫麻呂

<高橋虫麻呂・万葉集>


勝鹿の真間の井を見れば立ち平し水汲ましけむ手児奈し思ほゆ

訳・勝鹿の真間の井戸を見ると、昔ここを行ったり来たりして水をくんだという手児奈(伝説上の娘)のことがしのばれる。

2012年8月22日水曜日

[万葉集]山上憶良・3

<山上憶良・3・万葉集>


世間を憂しとやさしと思へども飛び立ちかねつ鳥にしあらねば

訳・世の中をつらく身も細るようだと思うが、飛び立つこともできない。鳥ではないので。

2012年8月21日火曜日

[万葉集]山上憶良・2

<山上憶良・2・万葉集>

銀も金も玉も何せむに勝れる宝子に及かめやも

訳・銀も金も玉も何にしようか。優れた宝である子供に及ぼうか、いや及びはしない。